マーケットの変化とビジネスの進化
こんにちは紺野昌彦です。
今の時代はリアルタイムに変化し続けているのが、大きな特徴でしょう。
石の上にも三年なんて事を実行していると、違う時代になっているかの如くです。
当然、全てのものが急激な変化と進化を遂げている分けでもありません。伝統的な形式や、ビジネスモデル、また従来の技術や技法が無ければ継続しないものも多く存在しますが、その側面や裏側に回るとやはり多少以上に急激に変化を遂げる現代社会と向き合う現実も存在しています。
例えば伝統的な和菓子の製造販売ひとつを取って見ても、現金商売から、電子マネーや、アプリ決済など、購入というプロセスは、無視出来ない進化の過程に付き合わざるを得ないのも実情でしょう。
また原材料もかつては国産で賄えたものが、今の時代では多くが輸入品に頼らざる得ないのも過去と大きく異なることでしょう。
もちろん購入する顧客もそうでしょう。かつては国内の日本人観光客を意識しておけばよかった物を、いつの間にかシェアの2割り3割り以上が外国人に変わりつつある今を考えれば、英文、中文での説明書きも用意しなければ行けない時代です。
もちろん「おもてなし」文化を継承し日本の文化自負するのならば、多様なカスタマーに対応するのも当然の事なのかもしれません。
以前にもブログで書きましたが、数年前は民泊の合法化なんて事は、一般的には想像も出来なかった振興マーケットの存在でした。
今ではこの民泊事業者で数百室で数億円以上の売上出している事業者なんて珍しくありません。そのうち民泊業界でもIPOなども出てくるでしょう。
またそんな業者も今では、かなりの数が存在するでしょう。
そして昨年は相当地合いが悪かったと思いますが、暗号通貨もそうでしょう。今でこそまた持ち直していますが、昨年だけでICOした案件は60を超えるとか。その大半はまだ存在しないような価格ですが。。
一昨年にはこの暗号通貨マーケットも60兆円マーケットにまで成長したとも言われています。今は地合いの悪さから30兆から40兆まで収縮しているとの事ですが、この3、4年で一気に急成長したマーケットであることは間違いありません。(暗号通貨自体は10年近く前には出だしは存在しましたが)
また現在のインバウンドマーケットもそうでしょう。5年10年前には、訪日外国人観光客が、3000万人に達する事は、かなり現実離れした考えだったかもしれません。
これによりホテルのデイレートも大幅に上昇しましたし、観光、宿泊、飲食、物販業界共に大きく恩恵得ているのではないでしょうか。
お陰で各地のホテル買収の価格も上昇し、建設ラッシュもあり、おまけに東京五輪も控えています。
もちろんネットビジネスや、ネットワークビジネスなども現在流行ってはいますが、このような全体環境で好景気的に資本が、国内で滞流するからこそ、人々の所得も安定し、上昇思考な傾向を生む背景もうまれ、その余剰所得が反映するビジネスでもあるのです。
このような事を皆さんはいつ予測し、いつ自覚出来たのでしょうか?
そしていつまで続くと考えているのでしょうか?
今日はこんなお話しです。
報道よく見て、情報をよく取られて方はご存じでしょうが、日本で10年間存在する企業は6%です。
100社もしくは100人が起業しても、10年後に存在している企業、事業体は6社だけなのです。
1年で倒産もしくは廃業する事業者は60%にもなり、5年で85%が消滅し、20年では2社しか存在しないのが実情です。
時代の読みが浅い、事業計画が甘かった、今の旬に手を出しただけ、廃業、倒産に至る理由は様々でしょう。
と思いきや前述として例に書いた、伝統的な和菓子屋や老舗漬物屋など先祖代々続くものも存在します。これはイノベーションという時代の波がさほど影響しない分野でもあるからでしょう。
このような個人商店だけではなく、メガクラス、ギガクラスの大手ですらそうなのです。
例えばフォーブスの世界ランキングトップ10に、20年前にランクインしていたコダック等は既に倒産して跡形もありません。
世界のカメラフィルム市場を席巻していた巨大企業ですが、デジカメというフィルムのいらないイノベーションに敗北してしまいました。
かと言って日本を代表する富士フィルムは現在も存在し、上場も維持しています。これはフィルムから医療機械や様々な分野に多角化してシェアを維持した結果でしょう。
また同じ世界ランキングベスト10に入る企業は10年かからずして順位は大きく入れ替わります。
これだけ時代の波は激しく、また時代が大きく変化し続けている一番の証拠なのかもしれません。
このように考えると、100社産声を上げても10年後び生存する確率は前述のとおりなのも頷けます。
変わり身の速さこそ継続のコツ
敢えてこのように書いてみますが、時代に合わせて変革しつづけることこそ先ずはひとつの存続のコツなのかもしれません。
先程の富士フィルムの例もそうでしょう。
老舗企業の例でも明治は呉服問屋から商社になり複合企業となっている例もあります。まあこんな例は特殊なのかもしれませんが、住友も伊藤忠も三菱も老舗中の老舗でしょう。
では個人事業ではどうでしょうか。もちろん投資という観点でもそうでしょう。どこ見て何を感じて行けばよいか?
個人的な意見ではありますが、僕は常に3年先、5年先の変化を予想しながら今を見るようにしています。もちろん全て正解が出るわけではありません。
癖つける手法としてです。
幸いこれまで大きな予測失敗はありません。
1)Q現在のインバウンド増加がどのようなメカニズムで増加しているのか?
2)Q世界流動人口はどう変化するのか?
3)Q東京五輪後の状況どうなのか?
4)Qこれに平行して人口ピーク期を過ぎた人口減少期に入った日本人口推移と地方と都市部の落差はどうなのか?
5)Qこれによりどんな事が発生することが予想されるのか?
6)Qこの時の需要は何がどうなるのか?
こんなことばかり考えているのです。
(答えは過去ブログを参照ください)
僕のこのブログ自身がその例でしょう。
要するにこの予測に必要な情報収集と解析がかなり重要なのです。
例えば今後人口減少が著しい秋田県等はあと20年で35%の人口が減少し、高齢化はハンパなくなります。
秋田で飲食店を開業します。5年で3店舗を実現します。とすると相当な向かい風でしょう。
でもそこに世界的な観光地、観光客がかなり伸びている地域があるのなら、その推移からインバウンド増からの試算も出しやすいし計画もしやすいでしょう。
現にインバウンド需要から秋田県も一部の地域では20年ぶりに地価が上昇しているとか。
日本の人口も2050年あと30年程では1億人は切ります。それは首都圏人口程ののマーケットがひとつ消滅する事を意味します。
もちろん外国人労働力も、諸外国の所得の上昇から日本での労働が魅力的で無くなる試算も出ています。
また日本の若年者人口(労働適齢期人口)も目まぐるしく減少するので、国内の住宅需要や建設需要も30年という息はないかもしれません。
国内で大手企業が合併やM&Aを行うのは、今後の日本市場収縮に対する対策の一貫と国際市場への競争力の確保からです。
個人事業、中小企業でも同じなのではないでしょうか。
僕のブログでは海外ばかりの事例や事柄を書いていますが、日本のマーケット収縮と今後のアジア広域での所得増加で生産国から消費国に変化を遂げる海外を知ったのが20年程前であったので、いち早く興味持ち、日本と海外両輪でのビジネスモデルを模索したのが現在に至る動機でもありました。
製造単価の安価な海外に仕入れを移行し、国内で販売するいわゆる貿易系の物流販が長く行ったビジネスでもありましたが、そこから海外への事業進出支援にシフトして、海外への投資にさらにシフトして、投資ノウハウの販売にシフトし、会社組織を一定規模して日系上場企業にバイアウトし、その資本で香港などその他の投資や事業を拡大して、変化次ぐ変化を続けているのが僕の事業そのもです。
現在は縁あってか、経験あってかのご縁で、外資系上場企業の役員までやらしてもらっています。
まだ見ぬ世界を少し考えてみてはいかがでしょうか。
紺野昌彦