紺野昌彦のコラム・日本式ビジネス、中国式ビジネス

こんにちは紺野昌彦です。
数年前より僕は、海外企業特にアジア圏特に中華系企業との付き合いが多くなりました。
そんな中で紺野昌彦さんも最近中国式なビジネスマンですね。とも言われるように。

果たしてその中国式ビジネスとはどんな思考なのか、そして日本式ビジネスはどんな形態なのか。

結論からお話すると中国式がタイムイズマネー。
時間を有効にそしてロスを無くすイメージ。

例えば、中国人のビジネスマン、特に経営層をMTGなど行うときは、どんな大切な商談やMTGでもスマホを片時も手放さず、ちょくちょくメッセージを送受信したり、会話の途中でも通話も平気で行います。

日本式に捉えると、はっきり言って打ち合わせ中にスマホをいイジリ、時には通話もする。これは礼節に欠いてもいますし、失礼に値する場面も多いでしょう。

ですが、これの多くは現在話し合っている内容をWebで確認したり、時には社に重要事項を確認させたり、話し合いしている内容をより掘り下げたり、前に進ませる行為が多く、日本式に「持ち帰って社内で検討」という時間を数倍以上必要としなくなる手段でもあります。

もちろんこれはある程度決済権や決定権のあるビジネスパーソンのケースが多いでしょう。

一昔前の日本では、僕(紺野昌彦)もお偉い方を前にしてMTGする際は、携帯をマナーモードにしたり、または電源をOFFにして、両手を膝の上に置いて挑んだものですが、今では、携帯にタブレットに時にはPCまで全部開いて打ち合わせしている行動が普通になっています。

もちろんMTGの内容を議事するためにPCを開いていますが、タブレットはLINEやメッセンジャーの確認、携帯(スマホ)も打ち合わせ最中に気なった事を検索したりと同時にいろんな作業を並行でやっています。

もちろんこの思考の元が、中国のビジネスマンが商談やMTGの最中にスマホを触りながら、あたかも興味がないかと誤解させる行為にも見えるケースなんです。

そして会議が終わる頃には、もう社内で検討させている、既に指示済みですとなり、余計な日数を使わずに事が運ぶケースを多々体験しました。

現在特にお付き合いの深い中国の上場企業のCEOも当然打ち合わせ中に、株価と時折チェックしたり打ち合わせの内容をwechatで本社に指示したりと、今や当たり前の光景になっています。

さてここまでは、古い体質の日本人向けのお話でしょう。

実際に今の若い世代のビジネスマンは、既に中国式?というべきビジネスの進め方かもしれません。
これを読んで、「せっかちな」「うーんなるほど」などと感じたビジネスパーソンは古い体質でしょう。

今の若い世代は完全にこのペースでやっているイメージです。

僕(紺野昌彦)の周りの若い世代のベンチャー起業家の後輩たちは、お互いビジネスの商談しながらも、PCで別の仕事をしながら、時にはLINEやメッセンジャーで別の会話もしながらのMTGを進めるのは当たり前の光景です。
昨日も一昨日のMTGでもこのような光景。こんなの当たり前じゃん。と思った皆さんは新時代のビジネスパーソンでしょう。

実際に僕も10年近く前は「これは絶対に失礼な行為」と思っていました。
なので役員室や会議室では万一携帯を触るのでも、机の下で誰にも分からいようにメッセージを確認したりしていたものです。

ここでこの思考の近いでおもしろエピソードがあります。

少し前に東京の中国大使館に伺って、参事官や一等書記官の皆さんを会話を楽しんでいました。
日本は「石橋を叩いて渡る」という言葉がありますが、中国企業は橋のない川をどうやって流されずに渡るのかを、「流れない石をつかみながら前に進む」という言葉はあると言ってました。

現在中国企業が急成長し、新興国でも大きくシェアを伸ばしているのは、この発想の違いと言っており、かつての日本もそうだったはずですが、今では完全に「石橋を叩いて渡っていますね」と言われました。

またアジアの企業も50%以上可能性があれば案件はスタートさせます。

日本のように稟議や検証を重ねることも時には重要でしょうが、70%、80%の成功率、または90%になってのスタートだと、50%で発車した先攻チームにシェアを奪われるのも無理もないことでしょう。

かつては、中国、韓国、台湾を始めアジア圏の競合も世界競争力のなかった時代に、日本企業はアジアではどこよりも早く、アジアマーケット強いては世界マーケットの獲得に進出しました。当時はアジア圏には競合もなく独壇場だったでしょう。

ですが今では隣接する多くの国の企業がライバル国です。

他国のビジネスの視点や思考、行動原理まで理解して判断しないといけない時代になり既に10年以上過ぎている事に気づいてもらいたいと思う今日この頃でした。

紺野昌彦

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