紺野昌彦、香港の資産運用、生涯年収
こんにちは紺野昌彦です
香港経済を支える一つに一世帯あたりの生涯年収があります。
これは香港人富裕層の友人達との談義でもよく感じることです。
日本の場合は、結婚すると大半の「奥様」は専業主婦になる確率が高いでしょう。
共働きのケースでも家計の助け程度に、子育てが一段落したらパートに出るとか、内職をするとかが多いかもしれません。
それは日本の風習と慣例がそうさせている部分も多いでしょう。
決して日本特有のこの考えや習慣を否定するわけではありませんが、香港の場合は全く異なるのでそのメカニズムというか考え方の違いに触れてみたいと思います。
香港では結婚しても共働き。女性の寿退社はあまり無いようです。
結婚してもそのまま会社に残り、キャリアを積むのが一般的のようで、出産の前後のみ産休を取り、出産に備え、産後は元の職場に戻るケースが多いのです。それが香港社会の慣例でもあるようです。
これが実は大きく家計や経済指数に影響するわけです。
香港の子育ての必要な家庭の多くは、メイドやベビーシッターを雇用します。
実は、結婚により専業主婦になりこれまでのキャリアや収入を捨てることよりも経済的でもあり、安価だからです。
実際に香港でのメイド、ベビーシッターの月コストは、8万円前後が相場だとか。
実際に就労していると、仮に20万円の収入があったとするならば、ベビーシッターのコストが8万円マイナスになるだけですので、一世帯当たりの世帯収入は、専業主婦になるよりも単純計算で12万円も収入が多くなるわけです。
要するに年間で150万円近い世帯主入になるという計算です。
当然、夫の収入がこれにプラスされますので、一世帯あたりの所得は大きく、世帯の生涯所得に大きく影響するわけです。
また香港では、保険の利回りも年率で4%、5%と日本に比べるとかなり高く、また年率10%台のファンド(元本保証型)商品なども比較的多く手に入りますので、子供の入学や卒業、進学に合わせて、余剰資金の運用にも適した環境でもあるのです。
仮に年率5%で運用したとしても、元本だけでなく福利での資産の増加にもなりますので、超低金利の銀行に預金を置く日本とはまるで環境も発想も異なるのです。
このような発想とメカニズムがあるからこそ、香港は金融商品が発達し香港人の資産運用の考え方の醸成につながったのかもしれません。
このような投資商品は日本人でも香港に足を伸ばせば比較的簡単に購入することもできるので、一度調べて見ることをおすすめ致します。
参考までに香港で就労するベビーシッターやメイドはインドネシアやマレーシア、フィリピンなどからの出稼ぎ労働者が多く、中でもインドネシアはトップです。その数は実に25万人とも30万人とも言われています。