沖縄におけるIR統合型リゾート(カジノ)の必要性

こんにちは紺野昌彦です。
IR法、いわゆるカジノ法が成立しました。
それに先立ってIR誘致(カジノ)に躍起な都市は昨年より積極的な誘致活動を開始しています。

表題の沖縄におけるカジノですが、そもそもカジノ法案は沖縄ありきの法案であったことはご存知でしょうか?
現在あるカジノ議員連盟は、2010年の民主党時代に発起された議員連盟で、正式名称を国際観光産業振興議員連盟(カジノ議連)と言います。
発起時の議連には、当時の民主を始め、自民、公明、国民新、みんなの各党議員が名を連ね、100人を上回り、社民党にも参加を呼びかけていました。設立総会では、会長に民主党の古賀一成、会長代行に自民党の岩屋毅、幹事長に民主党の牧義夫の各氏などが幹部として名を連ねていました。
当時は沖縄、北海道、東京など検討されており、沖縄県には仲井眞県政(前県知事)時代には、IR調査費として内閣府から3000万円の調査費も出ており、具体的な県への経済効果の検証なども行われていました。

もちろん沖縄県庁内にもIR、カジノ関連する部署も存在し、沖縄県にもこのようなカジノ推進のページも存在していました。

2010年に開設された沖縄県のカジノに関連するサイト。

http://www.pref.okinawa.jp/Casino/model/index.html

当時は、僕自身も國場組前会長の國場幸一郎氏の会社の役員も勤めていた事もあり、このような議論の場には何度か同席する機会もありました。
このような背景もあり、今回のカジノ法の成立はまんざら他人事でもないように感じています。

さて沖縄でのIR統合型リゾート(カジノ)の必要性と題したわけですが、現在の沖縄で最も必要なのが、実はこのカジノを含む統合型リゾートだと考えています。
その理由の一つは、観光立県を確実なものにするのは、富裕層、超富裕層の観光誘致です。
通常の観光客だけでは、観光立国、立件は成立しないのも事実でもあります。
おそらく多くの皆さんは富裕層、超富裕層の性質は理解していないのではないでしょうか?

例えば、マカオやラスベガスのようなところに存在する大型カジノ施設やカジノ企業は想像できるかと思います。1施設で数千億円以上の売り上げを生み出す巨大施設ですが、このようなカジノ企業の売上は実は上位5%未満の超富裕層の顧客で売上の70%から85%が生み出されている事実をご存知でしょうか?
要するに残り95%の大多数を占める顧客で売上の15%から25%しか占めないのが、実情だったりすのです。

マカオだけで例えると昨年のインバウンド数は、約3200万人ですが約160万人の超富裕層のVIP顧客でマカオの全施設の黒字化が実現している計算になります。
マカオのカジノ収益は年間で約7兆円で、その他のエンターテインメントで約3兆円と言われていますので、この富裕層の牽引による派生経済が以下に大きいのかが理解できるのではないでしょうか。少し角度を変えて考えると95%の顧客は物見客や本気の賭博ではない来場者と考えていいのかもしれません。

そんなスーパーVIP顧客が多く訪れるのでハイグレードなホテルからミシュランの星を獲得したレストランなど、富裕層が滞在して満足のできる店舗や施設も誕生するのです。

富裕層を呼び込むことのできる施設が存在しない沖縄

僕は仕事の関係で海外の上場企業の役員や、アジア圏の富裕層クラスを沖縄で案内する機会が少なくありません。
表題のカジノ企業の幹部社員や、タイのシンハービールの会長、香港の上場企業創業者など毎年のように案内します。
その際に困ることが多すぎるのが実情です。

まずはじめにホテルです。(あえて世界の水準で比較します)
沖縄は世界的なブランドホテルが少なすぎるのが実情でしょう。
現在でようやくヒルトン、ハイアット、シェラトンと出来つつありますが、ヒルトンでも海外のものと比べるとその質はまだまだ低いのが実情です。もちろん同じヒルトンでもワンランク上のコンラッドなどは、まだありませんし予定もないでしょう。
ハイアットはよく使うホテルではありますが、あるのはハイアットリージェンシーでハイアットでも一番グレードの低いバーション。グランドハイアットやパークハイアットではありません。

もちろん沖縄は日本のひとつの地方都市であり、他の地方都市と比べると随分と外資系のホテルも増えてきて、随分と環境は変化してきました。
ただこれから都市間でのインバウンド誘致競争、産業誘致競争などが激化すること考えれば、いち早く整備できたところが有利になることは間違いないでしょう。

続いて食事です。

食事が一番困るところです。
前述のような富裕層に「ミシュランのレストラン予約して」と日本だから当然あるでしょ?と言わんばかりに要求される事がよくありますが、残念ながら存在しません。
「沖縄料理は一度食べたからもう大丈夫」と言われたのは実はほとんど全て。
「現地の食材を使ったフレンチがいい」「高級食材を使ったお寿司」なども要求されますが、知っているのは数件のみ。
一番助かるのは石垣牛。でも流石に3日連続というのは中々キツイもので、5日のアテンドなど続けば昼、夜の食事のアレンジで結構大変なのです。

外国人が求めてるものは沖縄らしさではない

さてここで、以前このブログでも書いたことですが、外国人の日本の観点について触れておきたいと思います。

沖縄の人は特に郷土愛が強く、沖縄色を出したがります。
もちろんこれは決して悪いことではありませんし、同じ日本人なら通用することですが、外国人には通用しないとうのも理解して欲しいのです。
外国人は、沖縄に行きたいと思って来ても、沖縄という存在と事情を理解して来るわけではありません。わかりやすく言うと、「海の綺麗な東京」に来ているのです。
日本で受けれるサービス、日本で買える買い物、食べれる物は一括りで日本なのです。沖縄だからはありません。
香港、台湾人が沖縄に多く来るのは東京から近いから&海もある。なのです。もちろん少し文化の違う島という認識程度はあるでしょう。ですがその程度が実情です。

例えば僕の住むタイも多くの日本人が訪れます。
タイは20年以上も日本人が年間100万人以上が訪れる日本人の中でも定番の海外渡航先でしょう。
そんなタイでさえ例えば「今回はタイのプーケットに行こう」と思って連想してください。「綺麗なビーチのあるバンコクみたいな都市」「綺麗なビーチのあるタイの地方都市」を連想するのが関の山でしょう。おそらくはシーフード以外はプーケットの特産や食文化、言語(方言)なども理解し熟知して、プーケットに行くことはないと思います。チェンマイに行くにも、昔ながらのタイが残っている。田舎の都市程度でしょう。(マニアは別です)
頭の中のタイという国の断片情報をかき集めて、イメージをつくりあげて足を運ぶ状態でしょう。タイに7年住んでいる僕でもそうです。(今は少しは理解できますが)

ここ数年で海外旅行が盛んになった中華圏の多くの人に、日本の地域差や地域による個別の事情などを、深く理解するのは難しいことなのです。
なので海の綺麗な小さい東京と思って来るのです。
なので彼らの要求することは、沖縄らしさではなく、彼らが長年想像した日本そのものなのです。
最後は日本の地方都市と納得しながらも、最初はショックを受けている外国人も多いのです。「なんで日本なのにアレが買えないの?」「カニが食べたかった」なんか当然に言います。パレットくもじ、メインプレイス(沖縄のデパート)を見てもショックを受けていました。こんなのバンコクにあるわ。。などと。。
ある意味では、それだけ想像の日本は眩しすぎるのです。夢にまで見た日本なのです。

このような状況だからこそ、日本のハイグレードの集約する施設が少しでも必要と感じて、カジノを含む統合型リゾートが沖縄には必須と感じているのです。
それが実現すると、超富裕層顧客は5万から10万人は増加もするでしょう。(カジノ施設の売上の80%がこの超富裕層がもたらします)
それに合わせてグローバルスタンダードの5つ星クラスのホテルも誘致もできますし、それに沿ったレストランも増えるでしょう。
当然このサービスやこのマネージメントを履行するために高度な人材の誘致も教育も必要となり、段階を持ってではなく急激な変化を求められることになると僕は考えています。

本当の沖縄を理解して来るのは、5回、10回以上と日本をリピートした外国人からなので、地域差による集客が生きるのはその先になるでしょうね。

紺野昌彦

紺野昌彦

 

あわせて読みたい

1件の返信

  1. 2018-08-07

    […] 外国人が沖縄に求めるもの ↑↑↑ この記事の真ん中あたりを参照ください。 […]