産油国ブルネイの油田とGDP


産油国ブルネイの油田とGDP

先日出張でブルネイに行ってきました。AEC発足前に見ておこうというのもあり。。

人生初ブルネイ。ASEAN加盟国で最小の国がここブルネイでしょう。
ブルネイの正式名称は日本語ではブルネイダルサラーム国というマレーシアの一部にあるスルタンの支配するイスラム国家です。
ですが原油という天然資源に恵まれ、イスラム先進国と呼ばれるマレーシアより豊かな国だったりします。※ASEAN経済共同体(AEC)がいよいよ発足するかも?AECの発足によりAEC域内の「モノ」「ヒト」「サービス」の自由化が進み、さらなる経済発展が見込まれています。

ブルネイにはマレーシアの首都クアラルンプールよりフライトで2時間程度。
気候は赤道に近く熱帯ですが、海が近いせいもあり、バンコクやプノンペンより涼しく過ごしやすい印象でした。今まで来ることはないだろうなと思っていブルネイですが、ひょんなことから仕事で来ることに。
ちょうどAECの発足もあるので、その前には見ておきたいなという思いもあったのでとてもいい機会に恵まれました。国土の面積は日本の三重県と同じ程度と小国です。
人口は約40万人で人口の約67%がムスリムで、残りが仏教、キリスト教などとなります。ちなみに華僑系は13%とか。
ですがこの小国は、国民一人あたりのGDPは日本以上で、平均年収が3万ドルオーバが平均値です。

13%を占める中華系は台湾系が多いとのことです。(ちなみにマレーシアは35%弱の華僑がいます)また最近ではお隣がフィリピンということもあり、セブエアーを利用して多くのフィリピン人労働者が流入しています。

このようにマレーシアと異なり富裕層の華僑の比率が高く、またフィリピンインドネシアなどからの労働流入もありながら、このGDP平均は国の豊かな証拠なのかもしれません。

国家元首は元首はハサナル・ボルキア国王(スルターン)。
スルターンの称号を有する国王が国家元首(立憲君主制)です。この国では国王の権限が強化されており、絶対君主制に近い状態。首相は国王が兼任し、閣僚は国王によって任命される実際に王国という感じの国です。

AEC

AEC

AEC発足

仕事ついでに油田まで

油田は現在はロイヤルダッチシェルと三菱商事が共同で運営しています。ブルネイLNG社(ブルネイ政府50%,シェル石油25%,三菱商事25%の出資)が生産・販売に当たっている。2012年の原油生産量は1日当たり約15.9万バレル,天然ガスは約123億立方メートル

国の西部一体とブルネイの沖合が産油地。
産油量は世界の0.8%だとか。

産油地のセリアは1929年にブルネイで初めて石油が発見された地域のすぐそばを流れる河川の名前に由来するそうです。産油が始まり直ぐに太平洋戦争となり日本の占領下となり、日本の貴重な産油地となり、海軍、陸軍ともに駐留し、特に海軍では泊地となりブルネイの沖合には大和や武蔵と言った戦艦が給油に寄港する拠点だったとか。

ブルネイ

AEC

産油国でも経済に暗い影

日本が過去の経済後退と失われた20年と呼ばれる経済低空飛行の間にASEAN各国は経済成長し平均所得も大きく上がりました。
その間にこのブルネイも日本の平均所得を抜いて上位に入りましたが、近年続く原油の価格下落で、やや経済にも影を落としているようです。

産油以外に主な産業を持たない資源国でもありますので、このところの原油価格の下落は大きく数字に反映されるようです。

以下は参考記事。

「資源国ブルネイ、原油安で苦境 GDP縮小や外資撤退の動き」

2015/4/20 日本経済新聞 電子版
日本が液化天然ガス(LNG)輸入の1割を依存する東南アジアの資源大国ブルネイが原油安で苦境に陥っている。ガス・原油の輸出額が目減りし、国内総生産(GDP)は減少が続く。資源に代わる産業は乏しく、外資企業に撤退の動きも出始めた。人口40万人の小国を世界有数の富裕国に導いた絶対王制の求心力が揺らぎかねない。
ブルネイの2014年の実質GDPは前年から2.3%減り、2年連続のマイナス成長だった。

まあ逆を返せば、原油の消費量は新興国の台頭により増加傾向なので、株為替などからの定期的シフトで何れ高騰時期にもなるでしょう。
以前ルーブル安と原油等の価格の推移チャートをブログで過去10年で紹介したことがありますが、過去のデータでは資源安は一過性が多く、恒久的に続くものではありません。

ASEANの経済成長の最中、ASEAN加盟国はどこも高い経済成長を見せていますが、産油国でもあり所得ではシンガポールの次に高いブルネイの2年連続のGDP下落は興味があったので、今回の訪問はかなり有意義な滞在となりました。

総評としてのブルネイはお金持ち。
走る車は高級車。水上生活者の家も高級。治安もかなりよく、かなりバブリーな空気感満載です。
国王のコレクションの車の数は1万台とか、王子は5000台持っているとか、この遊園地は王族のために作ったとか、そんな話ばかりでした(汗

ブルネイ

ブルネイ

AEC誕生

ブルネイ・ドル(Brunei dollar)は、ブルネイの通貨単位。補助単位はブルネイ・セント(1B$=100sen)ブルネイ・リンギットと呼ばれることもある。ISOコードはBND、一般的にはB$と表記される。 為替レートはシンガポール・ドルと等価に固定されていて実は発行はシンガポール。
ブルネイではシンガポールドルも使えますし、シンガポールでもブルネイドルは使用できます。

AEC誕生後のブルネイはどうなるのかちょっと楽しみでもあります。ASEANの中でも特殊な立ち位置ですからね。

また最近オフショアとしての利用も目立ちつつあります。

ほんの少しだけブルネイでやることが出来たのでまた近日中にブルネイ入りします。

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