紺野昌彦のコラム・アメリカの政権交代

昨日2016年11月9日、米合衆国大統領選挙でドナルド・トランプ氏(70歳)がヒラリー・クリントン氏を押させて当選。
FacebookやTwitterでは日本の選挙さながらに注目されている様子が伺えました。

もちろんフローしているのが政治や経済、投資などに興味を持つ層が多いからでしょうが、外国での選挙とは思えないほどのヒートアップにも感じました。

トランプ氏の優勢が報じられると日本の株価は下落し、円は瞬く間に3円も上昇。
市場の混乱ぶりが目につきました。
日本ではヒラリー氏が優勢と各メディアで報じられていたのもあるからでしょう。

アメリカは閉塞感が続けば変化を求める国のようで、過去の選挙でもその様子が伺えます。
8年前にオバマ大統領が誕生した時もそうでした。そして今回はトランプ大統領の誕生です。ただ日本の外交はオバマより、ヒラリーよりに展開したことが今後どのように修正されるのかによって大きなマイナスポイントとなるでしょう。

また沖縄の基地問題もしかりです。
トランプ氏は軍事に関して同盟国の駐留費負担の増額を宣言もしています。事実上、駐留負担はしたくないのが本音でしょう。日本は日本で考えろ。と割を食わされるのは日本になってしまう可能性が高いように感じます。
果たしてそうなった時、沖縄の海兵隊だけ撤退なのか、それとも政府負担を増やしてでも駐留なのか、また沖縄に新たに今の数倍以上の自衛隊を配備するのかなど、議論はこれまでより複雑化し、今ですら纏まらない状況がさらに混乱を招くでしょう。

元々日本嫌いというトランプ氏でもあり、中国嫌いでもあります。おそらく現時点での彼の思考では東アジアに関しては関心は大きくないでしょう。
ですが大統領に就任し各種引き継ぎの中で初めて世界における実際のアメリカを認識するわけでその中でこれまでの発言と実際の状況から、どのように変化してくるのか今の時点では未知数です。

ただ東アジアにおける米軍の配備数に影響が出ると、仮にグアム、ハワイまで米国の前線が後退すれば、中国の制海力は喜んで現在の第一列島線から第二列島線まで進出してくるでしょう。
もちろんそうしたくない日本は、軍備の増強か駐留軍負担の選択となりどちらにしても大金のかかる話になってしまいます。

その前に現在の日本は実質的にアメリカに支配さえている状況を忘れてはいけません。
日本の防衛システム、イージス艦を始め日本の防空能力は、在日米軍の機能供与がなくては機能しないし、軍事衛星もほぼ米国の防空システムの機能の供与。はたしてこれが主権国家としての防衛の在り方なのか?と疑問に持つことも多々あるので、いっそのことこれを機にと個人的に思っても、自国での防衛となればここまで根本から変えないと行けないことも多く。。確実にアメリカの一部として機能している事を認めざるえを得ないのも事実だったりするのです。

事実上株式市場の取引されている出来高の約70%は外国人投資家、外国機関投資家です。言ってみればアメリカ人やアメリカの機関投資家の投機マネーが大半です。

もう少し平たく言えば上場企業の株で株式市場で取引されていう株の約7割がアメリカが持っているという状況がわかりやすいかもしれません。

日本の大企業は利益の大半を内部留保し納税額を押さえ、政府は企業優先の政策や投資(助成金等)を続けて結局は株主へのリターン、すなわち外国機関投資家への利を作っている構図にも見えるのです。

さて過去のアメリカの政策で比較してみましょう。
1ドルが79円だった時代がありましたが、この時の大統領は、今回大統領選挙に落選したヒラリー氏の夫のビル・クリントン大統領でした。彼の政策は米国の保護主義を優先する内容でした。
トランプ氏もそれ以上に自国第一主義を貫く構えを選挙戦からずっと見せています。

この市場の警戒感から日経平均はマイナス1000円近く下落し、為替も3円も円高が進んだと考えてもいいでしょう。

これまでガットウルグアイ・ラウンドから始まった関税交渉が、TPP、環太平洋地域における経済連帯協定に引き継がえ随分と長い間協議、調整を続けてきた事が、トランプ氏が大統領に就任して即白紙という事がかなり濃厚にもなっています。(私個人的にはTPPは賛成だったのですが)
ここまで大きく変化を来す米選挙は初めてかもしれません。
そして今回の選挙に続いてもうひとつ気になる事があります。

これはロシアです。
現在ロシアのプーチン大統領の訪日で調整が進んでいますが、うまく行けばは1956年の日ソ共同宣言をベースに歯舞、色丹の2島返還で落ち着くという憶測が出ています。
果たしてこの憶測はトランプ当選を示唆した憶測なのか。ここからの動きと、今後の日ソ関係と、日米関係考え出すと切りがありません。

北方領土は日米安保にも大きく影響するエリアです。
昨日までロシア軍の駐留していた場所に、今日から米軍の演習できる範囲となるのも到底考えられません。

先ほどの中国の列島線の問題もあり日本は大きく判断を試さえる事になるでしょう。
めんどくさい事態なのかもしれません。

あと静かになっていたアジアインフラ投資銀行も息を吹き返しそうですね。

つづく。

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