日本のインバウンドの今後の流れ(必見)

こんにちは紺野昌彦です。
僕は現在7つの国と地域を移動しながらビジネスや投資を行っています。
複数の国と地域をリアルタイムで見て感じて比較することは、活字だけではわからないことの多くも見えることも。

ちょっとここでインバウンドに付いて書いてみたいと思います。

日本のインバウンド数は昨年暮れで約2800万人。前年から約400万人の増加。
ちなみに香港のインバウンド数は中国隣接してるのも後押ししてるのもあり約3000万人。香港の人口が750万人なので住民1人あたりの恩恵は日本のインバウンド以上かもしれません。

さて皆さんが日本の各地で中国人観光客だなって思っている観光客は、実は半分以上が香港人と台湾人だったりします。中国人(メインランド人)は半数以下。その中国人が大挙して訪日するのは実はまだこれからなのです。

画像は香港の様子。

一蘭(ラーメン屋)の前の行列は尽きず、3枚目の画像も他の日本のラーメン店。
町中に溢れかえる人。

この大半は中国からの香港へのアウトバウンドが日系ラーメン店などに来ています。

紺野昌彦

最後の数枚の画像は日本で爆買された化粧品や日用品の成りの果て。(深センの様子)
もちろん個人で消費されているものもありますが、このように大きく中国市場でも売られています。

紺野昌彦

このようなマーケットが中華圏では形成されています。

さて訪日インバウンドの属性ですが、アジア圏それぞれの国の人口からパーセントを出してみると以下のようになります。一昨年にも一度統計を観光庁指標を元に計算したのをUPしましたが、今回はそのアップデート版。
(訪日者数÷全人口×100で参考指標までに出したもの)

爆買いメインの中国人は全人口のたった5%。
そしてトップクラスは香港や台湾は19%から30%弱。中国もその他のアジア諸国もやがて5%,10%と訪日者は増えるでしょう。(アジア圏の国々の所得の上昇に比例して)そうなる事で日本の物産の消費も伸び、外食産業も成長する可能性も高いのです。この中で中国メインランドの中国人はまだ全人口の5%で訪日者のパーセントランキングではまだ5位。おそらく8%から10%くらいまでは増加することが予想されます。
そうするとその人口は1500万人前後くらいにはなるではと。この状況が現実化すれば、文字通り「中国人だらけ」となり爆買いや、インバウンド消費の本命になるではと感じています。

そしてこの傾向はなにも日本だけではありません。先ほどの香港のインバウンド数も3000万人、そしてタイのインバウンドもまた3000万人で増加傾向が続いています。おそらくは日本より先に4000万人に到達する可能性も高いのです。この各国の流動人口増加もまた大きな市場。

総人口に対する訪日外客数の比率(パーセント)の順位。

◼︎香港(総人口: 約750万人)
総人口に対する訪日者比率【1位】
2017年/約223万人=人口比29.7%
2016年/約183万人=人口比24.4%
2015年/約152万人=人口比20.2%

◼︎台湾(総人口: 約2355万人)
総人口に対する訪日者比率【2位】
2017年/約456万人=人口比19.3%
2016年/約416万人=人口比17.6%
2015年/約367万人=人口比15.6%

◼︎韓国(総人口: 約5029万人)
総人口に対する訪日者比率【3位】
2017年/約714万人=人口比14.2%
2016年/約509万人=人口比10.1%
2015年/約400万人=人口比 7.9%

◼︎シンガポール(総人口:約560万)
総人口に対する訪日者比率【4位】
2017年/約40万人=人口比7.2%
2016年/約36万人=人口比6.4%
2015年/約30万人=人口比5.5%

◼︎タイ (総人口: 約6795万人)
総人口に対する訪日者比率【5位】
2017年/約98万人=人口比1.5%
2016年/約90万人=人口比1.3%
2015年/約79万人=人口比 1.1%

◼︎マレーシア(総人口:約3033万)
総人口に対する訪日者比率【6位】
2017年/約43万人=人口比1.4%
2016年/約39万人=人口比1.2%
2015年/約30万人=人口比1.0%

◼︎中国(総人口: 約13億8329万人)
総人口に対する訪日者比率【7位】
2017年/約735万人=人口比0.53%
2016年/約637万人=人口比0.46%
2015年/約500万人=人口比0.36%

◼︎フィリピン(人口: 約1億 700万人)
総人口に対する訪日者比率【8位】
2017年/約42万人=人口比 0.40%
2016年/約34万人=人口比 0.31%
2015年/約26万人=人口比 0.24%

◼︎ベトナム(総人口: 約9344万人)
総人口に対する訪日者比率【9位】
2017年/約30万人=人口比0.33%
2016年/約23万人=人口比0.25%
2015年/約18万人=人口比0.19%

◼︎インドネシア(総人口: 約2億5756万人)
人口に対する訪日者比率【10位】
2017年/約35万人=人口比0.14%
2016年/約27万人=人口比0.10%
2015年/約20万人=人口比0.07%

 

このような指標と予測から日本のインバウンドが将来4000万人以上、そして後に6000万人と担保しているのでしょうね。
日本政府は五輪までにインバウンド数を4000万人、そして将来6000万人と位置づけています。
日本はここ20年はデフレ傾向と経済の低成長で物価は大きく上昇するどころか、物価は下落していました。この間に中国を始めとするアジア諸国は、3%から5%のインフレで物価の上昇を続けてきました。また所得も大きく上昇しました。
これは日本との物価の差を短くしたので、今のインバウンドにもつながっているもう一つの背景でもあります。

さてさてそんなマーケット構成と将来の市場形成で皆さんはどんなビジネス、どんな投資を考えていますか?

と言うことで今は沖縄に戻って来ました。

紺野昌彦

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