投資の成功率、紺野昌彦のコラム

こんにちは紺野昌彦です。

ここ最近は行動半径がさらに拡大しつつある今日この頃です。先日ミャンマーに足を運んでその流れでバンコク、香港と出張続きでした。

これからも更に2ヵ国も活動国が増えて8つの国地域となりそうです。

その理由は米国のファンドなどと投資案件の調査、打ち合わせであります。

今回の出張では東南アジアでのIPC案件2件と、高額融資案件1件、エクイティ案件など6,7案件の調査打ち合わせでした。

東南アジアが経済が成熟するにつれてこれまでより高度な投資案件も増えるでしょう。

紺野昌彦

このように投資案件を探すのは数が必要だからもあります。

ファンドやベンチャーキャピタル、エンジェル投資の類いは、多くの投資案件の中からデューデリジェンスを行い選りすぐりの物に絞って行きます。そのためにもより多くの案件が必要となるわけです。

特に事業案件ではその傾向はより高いでしょう。実際に言われていることですが、事業系の案件での投資成功率は約10%程度。私の知る香港人のプロ投資家でそこそこ高い投資回収をおっなっている人がいますが、彼でも20%の勝率とか。

このような勝率なので10件、20件複数投資案件に分散投資を行うのが一般的でもあります。

もちろんこれは簡単にまとめたらということですが、もう少しだけ詳細に見てみましょう。

事業に投資をおこなうには、事業や企業その時点での段階があります。

最初の段階をシードと言い、次にシリーズA、シリーズB、シリーズCと続きます。

これはそれぞれの事業体の現在の状況から判断します。

ざっくりですが、商品やサービスが決まり、マーケットを定め具体的な実施計画の段階の物をシードと言います。いわゆる種ですね。主にここではリサーチ的にマーケティングを行ったりや商品やサービスの調査開発がメインと言ったところでしょう。

シリーズAは、ある程度商品の開発も終了して、実際に市場にテストも兼ねてリリースする段階を見ることが多いです。この段階ではマーケティングの費用や、マーケットを獲得するためにそれなりに費用も必要となります。また投資による利益も多少は見込める物のまだまだスタートした段階がほとんどでしょうね。

このシリーズシードやシリーズAの段階ではエンジェル投資の段階が一般的かもしれません。

もちろんシードからAに進んだ段階で、エンジェル投資からベンチャーキャピタル等の機関投資家などが興味持ち出す時期にも差し掛かります。

さてこのように投資ステージは段階置いて異なると言うことですが、当然投資をする性質と期間イグジットも異なる場合もあります。

更にはデューデリの基準も異なるでしょう。

当然投資するステージでまたその回収確率も大きく違って来ます。当然ステージA、ステージB、ステージCと投資を受ける事業体の体裁も整いリスクも軽減されより成功の確率も上昇しているというわけですが、当然一株当たりの額面も異なり、出資額とリターンの差も出てくるわけです。

このようなメカニズムからハイリターンを求めるとハイリスクでもある訳で、エンジェル投資は元よりやベンチャーキャピタルでも投資ステージにより回収確率が違って来ます。

こう見たら事業に投資する際の成功率が10%から20%も頷けるのではないでしょうか。

ですが、実際にはシード場合は少額で済む事から、10から20社ほど同時期に平行で投資する事こそが、1社から3社の成功を出すメカニズムにもなっているのです。もし10社のうち1社が当たればそれで全部元が取れて利益出る性質でもあります。

目利きに高い能力を有すると少しでも勝率をあげる事ができる。

なので投資は自己責任でもあるのです。

Lance紺野

よく文句を言う人。

これは素人には多くて、プロには少ない傾向があります。もちろんお金持ちでも人としてステージが低い人も文句が多い。

前述の素人に多いとうのは、少額の投資で少数投資。中には1件だけの投資。

ということは渾身の一撃で投資を行っている訳でもあり、先程の理論からだと、1件投資ではそもそも回収確率は10%でもあるのです。その低い確率に渾身一撃を投資している。もしくは精神の全てで注力していることもあり、落胆も大きく反動も大きくなるのでしょう。

ですが10社に投資しているプロは、8から9社は負けるかトントンという腹も始めから持ち合わせてるのもあり、そこまで噛みつかない感じがします。

あるの意味で今のご時世に合わせてる見てみると暗号通貨の世界にも似ているでしょう。同じ1000万円を投資するなら10種類のICOに分散投資して1つか2つの大勝ちを取る手法です。

これこそ本来の基本的な投資方法なのです。

という事で少し見えて来たのではないでしょうか?投資余力が高ければ高い人ほど勝率が高くなるというメカニズムが。

ここまでは事業投資や会社への出資、時にICO等の暗号通貨でのパターン事例ですが、不動産など少し異なるケースも存在します。

ここまでの投資のパターンよりも当然、不動産の方がゼロになるリスクも少ない訳ですし、金融デリバティブよりも失敗リスク低いでしょう。よっぽとの事がない限り、ゼロになるリスクは無いでしょう。

ですが金融商品や株式、事業投資ヘのエクイティ参加に比べると不動産は額面が、大きくなるのでなかなか初心者には手を出しにくい投資でもあります。

短期に大きくリターンを得るのも難しいのも不動産の特徴でしょう。また利回りもそこまでは高くない。

もちろん不動産リートであったり小規模な不動産ファンドなど少額参加が可能な不動産投資商品もチラホラ存在もしています。

それでもなかなか短期で大きくリターンを得るには初心者には難しいかもしれません。(もちろん土地転がしや、競売物件など短期リターン得る方法も無い訳ではありませんが素人には難しいでしょう)

重複しますがそれでも一番火傷が少ないのは不動産です。

ここで僕の個人的な経験ですが、当然僕もこれまでにいくつも事業を立ち上げて来ました。その数は30以上は確実でしょう。

もちろん現在事業体として継続している会社や店舗も多いです。資本を入れているだけ、100%出資オーナーであった事業と様々です。

その中で現在存命なのは飲食店が2店舗、海外法人が3法人、まだ現在でも僕がガバナンス持つ法人2社と合計で7事業体です。

そのうち5つはバイアウト済み。要するにイグジットしている事業です。

こう見ると30事業の内で7事業は継続させている事になり20%以上の確率は出しています。

もちろん残り23社の内でちゃんと利益を得て終了している事業も2つあります。

よって30%近い成功率と一定以上の資本も残せているので、先の投資セオリーから見れば十分優秀な結果と自負もしています。

それでもひとつやふたつの失敗でも、これでもかと言わんばかりに一部の人からは責め立てられます。投資とはそんな性質でもあるのでしょうね。

なので最初と最後は人なのです。

紺野昌彦

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