世界渡航先の人気予測ランキング2015年アジア5都市
世界渡航先の人気予測ランキング2015年アジア5都市
MasterCard 調査「世界渡航先ランキング」ロンドンが4度目となる1位に輝き、東京は11位に躍進
全132都市中、アジアの都市が上位に入り人気を集める中、東京は昨年の19位から大きく上昇、大阪は25位にランクイン
2015年年6月3日
MasterCard(本社:ニューヨーク州パーチェス)は本日、今年で5回目となる年次調査「世界渡航先ランキング」において、調査対象の132都市中、ロンドンが4度目となる第1位に選ばれたことを発表しました。東京は11位、大阪は25位にランク入りしました。また、アジアの都市が上位10都市の半数を占め、バンコクはランキング第2位の地位を維持し、シンガポール、クアラルンプール、ソウル、香港はそれぞれ第7位、第8位、第9位、第10位と、トップ10にランクインしました。
これはマスターカードが発表した世界の人気都市への渡航ランキングで、いわゆるインバンド数を示す指標となる。
2位についたタイ王国の首都バンコクは、一昨年の長期反政府デモ、昨年から継続中の軍事クーデターによる軍事政権でありながら、継続しての2位。
続いて、ドバイ、イスタンブール、ニューヨークと続いて残る10位までがアジア勢。
AEC誕生を目前とするASEAN各国は経済成長の真っ只中でもあり、世界的に注目度が上がっているのが伺える。
また中国をはじめとする新興国の所得増加による流動人口の世界的な増加も加味し、実数としても今後の増加傾向が続く見通し。
ランキングした多くの国は、中国からのインバンド数がかなり増加しているのも特徴のひとつ。
タイに関しては、2012年から2013年にかけては、約100万人増で中国からの観光客が増加しているのが特徴。今回10位にランクインしている香港だが、2015年4月よりメインランドの中国人の入域規制がスタートしたので、今後は減少傾向に向かうだろう。
日本に関しては、同じく中国からの増加傾向が顕著で、日本政府によるビザ緩和政策などのインバウンド政策の効果と、アジア諸国の所得増加がダブルで効能し、また長期化しつつある円安傾向も大きくプラス効果を出しているものと予想される。
2014年の日本への渡航者実績は、東京都が768万人、大阪府が422万人で、2014年の予測の東京約538万人と大阪約319万人を大幅に上回った。
観光客の増加は、経済にも大きく寄与する。2013年の数字では中国(2759億円、19%)、台湾(2475億円、17%)、韓国(1978億円、14%)、米国(1362億円、10%)なので、2015年の現在では相当数の派生経済への効果が期待できる
日本を訪れる諸外国人の費目の内訳は、宿泊費(4763億円、33.6%)、買い物代(4632億円、32.7%)、飲食費(2904億円、20.5%)、交通費(1480億円、10.4%)。外国人1人あたりの日本滞在中(旅行中)支出額は平均で約13.7万円と推計されているようで、オーストラリアが最も高く21.3万円、ロシアと中国が21.0万円、フランス20.4万円。
このうようにインバウンド増は、消費力の増大にもつながるが、日本企業(宿泊、小売、飲食)のグローバル化の加速にもつながり、遅まきながら国際化を始めれる日本国内マーケットに期待したい。