カジノ法案、日本のカジノの可能性、紺野昌彦
こんにちは紺野昌彦です。
2016年の末にカジノ法案(IR推進法案)が可決されたことが大々的にニュースになりました。
カジノ法案、IR推進法とは統合型リゾート(Integrated Resort、略称:IR)の略称で、地方自治体の申請に基づいて、カジノの開設を認める区域を特区指定する法案です。
実際に日本国内でカジノが可能となるのは、カジノ法案(IR推進法案)ではなく、現在調整中の新カジノ法案でもある(IR実施法案)が国会で承認されてからになります。
通称のカジノ法案は、日本式の名称で統合型リゾートですが、単なるカジノ施設ではなく、MICEなどの国際会議場、ホテル、ショッピングモールなどの商業施設、レストラン、映画館などが一体化となった複合観光施設になります。
一般的には、このカジノ法案は、東京オリンピックに継続する景気策、インバウンドの確保策とも言われています。
実際に日本のインバウンドは、現在2000万人を超えて、オリンピックまでには4000万人、その後6000万人までの目標試算が行われており、今後のインバウンド政策には不可欠な法案なのかもしれません。
イメージとしては、マカオやラスベガス、シンガポールなどに存在する巨大カジノ施設でしょうか。
聞くところによれば政府はカジノ法案で認可を出すカジノ施設に対する投資額予測を、一施設あたり1000億から3000億円の試算をしているとの事で、これら施設を国内に5から7施設が想定さえており、これから想定すると相当な景気策にもつながる事が予想されます。
ですが元々地方創生の概念も含まれるこのカジノ法案ですので、これくらいの資本規模のものを地方に作ることができるのかなども、議論されているようです。
カジノ法案による中華圏のアウトバウンド
カジノ法案で期待できるのはやはりインバウンドの増加とその派生経済でしょう。
現在マカオへのインバウンド数は、年間約2800万人、香港のインバウンド数は年間で約3000万人です。また中国屈指のリゾート地でもある海南島の観光集客数も3000万人。
中国からマカオへの集客の大半はカジノ目的でしょう。また香港のインバウンドはショッピングと飲食。海南島はリゾート。
これら三ヶ所の中国人に人気の身近な観光地で、日本で補えない物がないでしょう。
カジノ法案(IR法案)では前述の通り、国際会議場、ショッピングモール、レストラン街、一般アミューズメントを含む複合施設です。
この1億アウトバウンドの10%が日本に誘致できたとしても、約1000万人のインバウンド増につながり、その大半が富裕層となりますので、現在のインバウンドの所得層よりも増加することも見込まれるのではないでしょうか。
先日、日本の企業や議員をお連れしてマカオのカジノ視察に行ってまいりました。
マカオに足を運んだことがある方は、その施設の豪華さや魅力はご存知でしょう。
画像の施設は一番新しいカジノ施設でもある「パリジャン」ですが、総工費は実に約2800億円と相当な額の施設です。
こちらの画像はマカオ最大規模のカジノ施設でもあるギャラクシーのメインエントランス。
施設にはカジノ客だけではなく、ショッピングや飲食を目的とした家族連れの観光客も多く見受けら得ます。
今回は、香港やマカオなどによく行き来しているということもあり、マカオのカジノ施設に案内する事になったのと、海外のカジノ企業から日本のカジノ法案(IR法案)についての調査依頼もあり、いろいろと調査したものであり、現在では北から順に北海道、横浜、大阪、九州、沖縄が最有力となっているイメージでした。
調査はカジノ議連に名を連ねる複数の議員からのヒアリングによるものです。
2017年の7月には新カジノ法案でもあるIR実施法案の骨子も出来上がるということで、その内容が今から楽しみです。
紺野昌彦
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