香港の中国人入域者の制限でホテルレートの正常化

香港の中国人入域者の制限でホテルレートの正常化

香港ではここ数年急激な物価上昇が続いている。
不動産価格の高騰、ホテルレートの上昇、生活物価の高騰などあらゆる物価の上昇が顕著だ。
この大きな要因が、中国メインランドからの富の流入だろう。

香港と中国を結ぶ、イミグレーションは現在5箇所に設けられている。
年間で深セン方面から陸路で香港へ入域する2000年の段階で中国人は1億人以上で多い2013年では1日約60万人と増加の一途をたどっている。その多くは生活品の買出しなどである。

また香港で資産を形成したい中国人(メインランド人)も多く、2013年からの外国人(中国人含む)の香港域内の不動産(コンドミニアム)取得に15%の課税を設けたのは、是正を促す措置でもあった。

このように経済成長した中国からの富の流入が香港の全ての物価指数を押し上げている。
その代表的な例がホテルの宿泊レートだろう。

筆者は仕事の関係で多い時には月に2回香港をお訪れる。2泊から4泊程度の滞在だが、ホテルレートの高さは日本の東京以上。
かつては1泊3000円前後のゲストハウスが集まる伝説の尖沙咀(チムサーチョイ)にある重慶大厦(チョンキンマンション)のゲストハウスでも1泊1万円以上と宿泊レートが上昇し、かつて1泊1万円クラスのホテルは2万円から2.5万円、2万円のホテルは4万円と倍以上のレートになっていた。

よく使用するホテルが、尖沙咀(チムサーチョイ)のハイアットリージェンシーだったが、繁忙期は1泊6万円、閑散期で3.5万円の宿泊料だった。

これが今年4月より大陸からの中国人の香港入域規制(陸路での中国人の香港入域)が週に1回と制限されて、香港域内の中国人の減少に繋がっている。香港への入域制限以降は香港内では一定の静かさを肌で感じくらいだ。

今年に入り仕事の関係で香港への入域回数を増したのだが、かつて2万円したホテルが現在では8000円、尖沙咀(チムサーチョイ)付近でも5000円でホテルを探せたり、ゲストハウスに至っては2500円程度の宿泊レートも目に止まるよになった。

これにより香港での物販店、飲食店の一部では煽りを受けて廃業するケースもでつつある。
香港の街を歩くと昨年と比較して、賃貸の空き物件が多く目に止まる。昨年までは不動産価格の高騰が出した空き物件が、政策の変更一つで、国境とういう経済弁の調節で需要の減少という景気操作できる香港政庁の政策に舌を巻く思いを感じた。
実際に、香港島でも高級ブランド店の撤退が報道されるなど、今後の各指数に注目したい。

香港ホテルレート

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2件のフィードバック

  1. 2015-07-07

    […] 加する中国人人口の制限と言われてる。 今年に入ってからは、4月中旬より近隣中国から香港への入域規制がスタートし中国人は1週間に1回しか香港に入域できなくなった。 メインラン […]

  2. 2016-08-25

    […] 原則3年まで認められるようになったのが今回の改正の大きな特徴だろう。4月の中国から香港への入域規制もこのような業務軽減措置もあるのだろう。 これまで永住権取得までの1・2・2 […]