タイ不動産、バンコク不動産の動向予測

タイ不動産、バンコク不動産の動向予測

タイ不動産の現在の状況、今後の動向などには賛否両論が混在する。結論を先取りすると、これからが面白いのがタイの不動産だろう。
タイ不動産ではバンコクの一部ディベロッパーでの在庫処分による格安でのコンドミニアムの処分例などと過剰供給論もあるが、バンコク都内の不動産の値上がり率は順調だ。タイ政府住宅銀行(GHB)の4月末の発表では、2015年第一四半期のコンドミニアム価格上昇率は前年同比で4.7%と5%近い上昇を見せている。

この推移で見ると、1年で15%近い上昇となり、プレビルド不動産投資の平均上昇率の裏付けのひとつとなる。

バンコク不動産の価格上昇

バンコク不動産パタヤでの不動産プレビルドコンドミニアムの販売時価格と、物件の完成前後の価格では概ね平均して、20%から30%の上昇が見られ、リセール転売でも同価格帯、値引きしても5%から10%の価格で成約に至るケースが多く、実質として20~30%のキャピタルゲインの獲得となる。

これは単純にコンドミニアム価格、地価の平均上昇率に当てたケースの上昇率なので、ディベロッパーや立地、人気度、周辺の開発状況などを加味すれば、より高いインカムを狙えるの物件も多く存在するのが、バンコク不動産の特徴だ。

これまでに私が、現地バンコク、パタヤで選んできた物件では、完成前には20%以上の上昇率を見せており、完成後には30%達する見込み。問題はこれからで地価の評価角額、相場の上昇だけではなく、立地の優位、人気度からの上昇は物件の完成クオリティーや評判にも大きく影響する。

ひとつの例を見ると、タイの大手不動産ディベロッパーのアナンダ社の物件のひとつであるアイデオ・シリーズ(IDEO)はタイでも人気のコンドミニアムでもあるが、中には内装や立地、施工の状態によりリセールの出ない物件と、人気シリーズでも予想以外にリセールが出る物件もあったりする。友人が持つ物件もエレベーターの位置や様々な使い勝手から人気シリーズでも不評を評されている。

ただこのケースでは購入前にリスク回避できる方法は少なく、間取り図やコンドミニアムに位置関係、方角、建物としての利便性となるので難しい。

また完成後の完成クオリティーによる評価もリセール価格や賃貸価格にも大きく影響するだろう。
バンコクの不動産開発を手がける中堅ディベロッパーのオリジン社は、在庫不動産の処分セールなども行っているが、新興エリアでの過剰の開発ペースであったことは否めない。
ただBTSスクムビットラインの拡張路線の新駅徒歩圏を中心に開発しているため、ある意味ではこの価格値下げは朗報とも言えるだろう。
また他にも一部のディベロッパーで不人気による販売価格の値下げがあったと聞くが、先行で完成したコンドミニアムの評価も影響してるのだろう。(BTS新路線、BTS新駅周辺はまだまだ狙い目)

BTSラッドライン開通

問題は不動産開発のディベロッパーとなる。
実際に値下げしたディベロッパーの背景などは念入りに調べる必要があるだろう。

購入する不動産(コンドミニアム)の立地、タイ人需要など一定の目利きは必須。
中には「安いので」と100万バーツ台のコンドミニアムに飛びつく傾向も高いが、実際不動産マーケットの需要、ディベロッパーの実際の販売傾向から考察しても、実需でのエリアを選択するのが重要なポイントとなる。

バンコク不動産、パタヤ不動産のさらなる高騰

このようなポイントを踏まえながら、さらなるタイ、バンコクの不動産パタヤ不動産の価格高騰の可能性が出てきている。
それは先日のタイ政府観光庁のリリースによる中国人観光客の動向だ。
2012年の中国人観光客は約125万人、2013年は約250万人、2014年は420万人、そして今年の予測が560万人となっているが、遅れながらもこのインバウンド数に比例しながらタイ不動産の購入に中国人がランクインしている。また6月後半に出た観光指数の上方修正では、中国人観光客は700万人を超える予想が出ている。

タイのコンドミニアムをロシア人が多く購入している話は、海外不動産ウォッチャーなら聞いているだろう。
一定の購入実例として目立ってきたロシアからの観光客は約160万人。
ルーブル安で低調でもあるが、タイのコンドミニアム市場で一定のマーケットとなっているのも確かだ。そんなタイ不動産マーケットに中国人投機マネーの一定規模の流入が予想されるが、人口規模から見ると、ロシアマーケットの比ではないだろう。
中国人のタイへの投資リテラシーの上昇はスタートしたばかり。
今後のタイ不動産投資への中国人の動向は注目しておきたいところである。

Lance紺野

バンコク不動産、パタヤ不動産

バンコク不動産、パタヤ不動産

 

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5件のフィードバック

  1. 2015-06-20

    […] タイ不動産、バンコク不動産、パタヤ不動産価格の上昇 […]

  2. 2015-06-20

    […] タイ不動産、バンコク不動産の動向予測 […]

  3. 2015-06-25

    […] タイ不動産、バンコク不動産の動向予測 […]

  4. 2015-06-26

    […] 通まであと3年。これらの新路線は周辺地価の上昇が期待される。昨年まで小康状態であったタイ不動産の販売傾向はさらなるバンコクの開発により路線価、賃料などの上昇が見られる。 […]

  5. 2017-09-29

    […] 今年過去最高の観光客数が確実となりそうなタイ王国。 各国からのフライトは増便傾向が続いている。国内線の増便はさることながら、パタヤから約1時間のウタパオ空港も活気だっている。 4月にはバンコク、ドンムアン空港から国内線カーンエアーがウタパオ線が就航し、今回はマレーシアクアラルンプールからエアアジアが就航した。7月16日に初日のフライトでは、85%の乗機率とのこと。 エアアジアでは、パタヤの玄関口であるウタパオ空港と中国の複数都市への祖先を開設する計画で、10月ごろには実施とのこと。 パタヤは、ルーブル安のロシア人に入れ替わり、中国人の増加が目立つ。 現在はまだ団体旅行の傾向が強いが、中国路線の就航で個人旅行などへの今後はシフトし、大きくビジネス等の数字にも反映することに期待したい。 実際にパタヤでの不動産に中国人の購買が目立ち始めている。 […]